情報・広報・啓発委員会より

第272回 日本循環器学会関東甲信越地方 プログラム

プログラム(PDF)

第272回 日本循環器学会関東甲信越地方会の報告

この度2024年6月1日(土)ステーションコンファレンス東京にて地方会を開催させて頂きました。関係各位の皆様方のご理解とご支援のもと無事に終了致しましたことに深く御礼申し上げます。

会場は第Iから第V会場まで利用し, 会長企画セッション2枠(8演題), 教育セッション4枠 (15演題), 生物統計セミナー講演, ランチョンセミナー5枠, デザートセミナー4枠, Clinical Research Award (5演題), Student Award (5演題), Case Report Award (5演題), Resident Award (5演題), 一般演題14枠(合計80演題)を企画しました。同時に 日本循環器学会関東甲信越地方会と日本心臓リハビリテーション学会関東甲信越支部の合同シンポジウム(4演題), 学術委員会企画セッション (4演題), ダイバーシティ・フォーラム/U-40部会企画セッション(5演題), 医療安全・医療倫理に関する講習会(DVDセッション)も同時開催され, 循環器学にどっぷりと向き合う一日になったことと存じます。一般演題では座長とコメンテーターを配置し, 若手医師や学生の発表に対して, ベテラン医師によるコメントを交えた活発な議論が繰り広げられました。教育セッションはいずれも満席で, 立ったままご聴講頂いた先生方にはお詫び申し上げます。

会長特別企画I 「難治性心室頻拍への挑戦」では, 阿久津靖先生より “ハイブリッド融合画像を用いた心室性不整脈の評価方法” について, また小松雄樹先生より “最新のマッピング解析やMRIを用いたVT基質の同定方法” について, ご研究成果を中心に貴重なご講演を賜りました。VT制御には電気生理学検査の情報は極めて有用ではありますが, 非侵襲的なアプローチによるVT基質の評価も欠かせないことがご理解いただけたと思います。副島京子先生には心外膜アプローチのご経験例における詳細経過と適応症例や手技上の注意点等をご教示いただきました。心外膜アブレーションの第一人者として長らく従事されておられる先生から発せられた “VTに苦しむ患者さんへ新たな人生をプレゼントする” といったお言葉が印象的でした。網野真理先生からはアブレーションに抵抗性の患者さんに対して, がん治療機器を用いた体外放射線不整脈治療に関する最新の情報をご発表頂き, 優れた長期治療成績とともに今後解決すべき課題点を述べて頂きました。VTは依然として予後不良かつ難治性不整脈ですが, 本シンポジウムを通して, 画像診断の進歩と新たな治療法の開発による希望の光が見えた気がします。

お陰様で総参加者数は1000名に達し, ご発表頂いた演者ならびに座長やコメンテーターをお努め頂いた先生方, 討論にご参加下さった皆様, 学会開催に多大なご支援を賜りました企業様, 東海大学循環器内科, 有限会社ビジョンブリッジ様 (運営事務局) に心より感謝申し上げます。第273回は新潟大学大学院医歯学総合研究科 循環器内科学の猪又孝元教授が会長を務められ, ステーションコンファレンス東京で開催予定です。次回もまた多くの学びを得られることを楽しみにしております。

東海大学医学部 内科学系循環器内科学
吉岡 公一郎

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