情報・広報・啓発委員会より

第269回 日本循環器学会関東甲信越地方 プログラム

プログラム(PDF)

第269回 日本循環器学会関東甲信越地方会の報告

2023年9月2日(土)ステーションコンファレンス東京5・6階にて第269回日本循環器学会関東甲信越地方会を開催致しました。まだコロナの余韻が残り、一部病棟が閉鎖しているような施設もあるように聞き及んでおりましたが、何とか今回も完全対面式での開催をさせて頂きました。セッションの内訳は一般演題セッション16、会長セッション2、教育セッション4、他に成人先天性心疾患セッション、委員会企画セッション2,研修医セミナー、医療安全・倫理講習、Award4、スポンサードセミナー10と6会場をほぼフルに使用した盛りだくさんの内容となりました。会長企画セッションⅠでは、心房細動の新しいメカニズムに関して、いずれも関東甲信越地方会以外のご所属ではありますが、大分大学の高橋尚彦先生、広島大学の中野由紀子先生、佐賀大学の山口尊則先生の3人の先生に、それぞれ心外膜脂肪の役割、遺伝子異常の影響、心房心筋生検から得られた知見に関してご講演いただきました。後半お2人はZOOMでのご講演となりましたが、非常に興味深いご講演で活発な議論を行うことができました。もう一つの会長企画セッションは様々な方面からの心不全に対するアプローチでした。特に今後増々重要になるリハビリテーションに関して日本心臓リハビリテーション学会理事長の牧田茂先生にご講演頂き、多くの聴衆が耳を傾けていました。教育セッションでは末梢血管インターベンション、二次性心筋症、安定型狭心症、structural heart diseaseをテーマに最新の話題をわかりやすくそれぞれ2-3名の演者の先生にご解説頂きました。成人先天性心疾患セッションは新しい試みでしたが、4人の演者の方が新しい切り口で、この進歩著しい分野のご発表を行っていただきました。研修医セミナーでは、しっかりと聞く機会の少ない脂質異常症治療薬と抗不整脈薬に関して、使用法・注意点をそれぞれ防衛医科大学校の池脇克則教授と大分大学の小野克重教授からご解説頂きました。4つのAwardセッションでは、いずれも甲乙つけがたいすばらしい発表ばかりで、すぐにでも論文になるような高いレベルの発表が行われました。特にcase report awardは審査委員長の東海大学の伊苅裕二先生が講評にあたり、非常に僅差で全員に賞を授与したい旨のご発言がありました。
不整脈関連の国際学会と日程が重なり心配いたしましたが、幸い天候にも恵まれ約900名と多くの皆様にご参加頂くことができました。これも企画や演題応募にご協力頂いた全ての先生方のおかげですし、陰になり本会を支えていただきました事務局の方々、またスポンサーとして本会にご協力いただいた企業の方々に御礼申し上げます。

埼玉医科大学国際医療センター 心臓内科・不整脈科
加藤 律史

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