第268回 日本循環器学会関東甲信越地方会の報告
大会長を拝命した第268回日本循環器学会関東甲信越地方会を、2023年6月17日(土)に、ステーションコンファレンス東京にて完全会場参加型で開催いたしました。
今回のテーマは、①未来の医学をいろいろな識者に聴く、そして②若手医師、医学生に学会発表のやり方を習得していただくといたしました。
①については小室一成東京大学名誉教授、現国際医療福祉大学副学長に“未来の循環器病学”、福田恵一慶應大学名誉教授に“臨床段階に入った心臓再生医療の現状と今後の展望”、出澤真理東北大学教授に“未来の医療を変えるMuse細胞の発見と秘話:チャンスはどのように訪れるのか”、そして循環器領域以外からは、日本テレビの伝説的プロデューサー土屋敏男様に“今ない医療の作り方”、宇宙航空研究開発機構(JAXA)有人宇宙技術部門 松本暁子室長よりは“宇宙に挑む医学”のご講演をしていただきました。
②については植村研一浜松医科大学脳神経外科名誉教授に“良い学会発表・症例報告の仕方”、“マンガでわかる統計学”シリーズでご高名な高橋信先生に“医学研究のための統計学の基礎知識”、そして東田俊彦先生(金沢医科大学教育学習支援センター長/マック・メディカル・アカデミー・コーポレーション主席講師)に“心電図入門―実際の臨床現場での考え方”のご講演をしていただきました。
様々な大学の医学科生の皆さんにも多数参加していただきました。
日本心臓リハビリテーション学会関東甲信越支部との合同シンポジウムでは心臓リハビリテーションのこれまでのあゆみと未来というご演題で、大変ご高名な榊原記念財団附属榊原記念病院循環器内科 伊東春樹先生にもご講演していただきました。
さらに今回の特別企画として明日の日本を背負う中学生、高校生によるawardも行い、学会発表に挑戦していただきました。学会発表初体験の生徒さんたちもいたので、学会前に、前述の植村研一教授、高橋信先生、そして日本テレビアナウンス学院で現役アナウンサーにプレゼンテーションの仕方の特訓をしていただきました。
おかげさまで学会参加人数は940名と、多くの皆様に参加いただきました。大会長として皆様に厚く御礼申し上げます。
国際医療福祉大学循環器内科教授、市川病院循環器内科部長
船橋 伸禎