第250回 日本循環器学会関東甲信越地方会報告
2018年12月8日(土曜日)、ステーションコンファレンス東京において、第250回日本循環器学会関東甲信越地方会(会長:日本医科大学 循環器内科 清水 渉)が開催された。
当日は朝から空気の澄み渡った快晴で、最終的に1156名とこれまでの関東甲信越地方会で2番目に多い参加者があった。
関東甲信越地方会支部の目標のひとつに「地方会の活性化」があげられており、参加者に興味を持ってもらい、積極的に参加していただけるプログラムが作成された。
一般演題として106題の演題発表があり、これまで通り、Student Award、Resident Award、Case Report Award、Clinical Research Awardが開催された。企画ものとしては、「地方会の活性化」を目的に、4つのセッションが企画された。
- 1)
- 日本循環器学会関東甲信越地方会・東京CCU研究会ジョイントセッション
- 2)
- 内科-外科合同セッション TAVI & Impella Acute Cardiac Unloading and Hemodynamic Support for Heart Recovery
- 3)
- ダイバーシティ・フォーラム 現在(いま)とつながる私たちの留学
- 4)
- 医療安全・医療倫理に関する講演会(DVDセッション)
東京CCU研究会は、東京都CCU連絡協議会が主催しており、関東甲信越地方会・東京CCU研究会ジョイントセッションでは「最新の急性心不全治療を学ぶ」というテーマで、薬物治療と非薬物治療についての講演があった。
内科-外科合同セッションでは、重症大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI)と、最近日本にも導入された補助循環用ポンプカテーテルのインペラ(Impella)を取り上げ、循環器内科医と心臓血管外科医のそれぞれの立場から、適応や有用性、さらに内科と外科のチーム医療の重要性について議論がなされ、立ち見が出るほどの盛況であった。
ダイバーシティ・フォーラムでは、女性3名、男性3名の先生に、「現在(いま)とつながる私たちの留学」のテーマで、それぞれの留学時代の楽しみや苦労話を語っていただき、好評を博した。
日本医師会生涯教育制度学習単位を取得できる企画として、医療安全・医療倫理に関する講演会(DVDセッション)も開催された。
当日は、他の学会や講演会など複数の会がバッティングしたにもかかわらず、多くの参加者が訪れ、最後の懇親会まで終日盛況であった。この度の関東甲信越地方会開催においては、ご協力・ご支援いただいた諸先生方、企業の方々、事務局の方々、また日本医科大学循環器内科教室員に、心から感謝申し上げる次第である。
日本医科大学大学院医学研究科 循環器内科学分野
清水 渉