第32回日本難病看護学会学術集会

The 32nd Annual Meeting of the Japanese Society of Nursing for Intractable Illnesses

大会長挨拶

第32回日本難病看護学会学術集会

大会長 森谷 利香 

(摂南大学看護学部)

 日本難病看護学会学術集会が、大阪で初めて開催されます。大阪は古くから人や文化、さまざまな知が行き交う交流の地として発展してきました。このような土地において本大会を開催できることを大変意義深く感じております。

 本学術集会のテーマは「多様な知をつなぐ 〜難病看護の未来への深化と拡がり〜」としました。この大阪において多様な知が出会い、つながることで、難病看護の新たな深化と拡がりにつながる場となることを願っております。

 難病患者を取り巻く状況は、医療の進歩や社会環境の変化とともに大きく変化しており、患者や家族が抱える課題も多様化しています。本学術集会では、看護、医学、リハビリテーション、心理、教育、テクノロジーなど、専門分化した知を結びつけることで、患者一人ひとりの生活やニーズに寄り添った新たな支援の形を探求したいと考えています。

 本学術集会においては、日本難病看護学会がこれまで大切にしてきた「患者の視点に立つ」姿勢を踏まえ、患者やご家族、患者会の方々にも広くご参加いただきます。多職種との対話と協働を通して、専門職の枠を越え、患者主体の視点から難病の理解をより深めるとともに、新たな支援のあり方を共に創出する機会となることを期待しています。さらに、在宅、病院、行政などさまざまな場で実践を積み重ねてきたエキスパート看護師の暗黙知や臨床判断を共有することで、看護実践の深化とスキル向上につながる場となることを目指しています。そして、DXやリハビリテーションなど多分野の知の視点から現場の課題を捉え直し、未来志向で難病看護の可能性を探る機会も設けたいと考えています。

 難病看護はこれまで、多くの実践者の努力と知恵の積み重ねによって発展してきました。本大会では、これまで築かれてきた難病看護の礎を大切にしながら、現在の実践を見つめ直し、未来へとつなげていく機会としたいと考えています。急速に変化する社会の中で、看護の原点や本質を見つめ直すとともに、教育や研究の発展を通して次世代の難病看護を担う人材の育成につながることも本大会の重要な目標です。

 本大会が、多様な知をつなぎ、新たなケアモデルや実践を生み出す契機となることを願っております。大阪の地ならではの交流と学びの場となるよう準備を進めております。皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

2026年4月吉日
第32回日本難病看護学会学術集会
大会長 森谷 利香
摂南大学看護学部 教授