第66回日本母性衛生学会総会・学術集会

The 66th Annual Meeting of Japan Society of Maternal Health

集会長挨拶

会長の写真

第66回日本母性衛生学会総会・学術集会

集会長 小川 久貴子

東京女子医科大学看護学部 母性看護学教授

 この度、第66回日本母性衛生学会学術集会の学術集会長を拝命しました、東京女子医科大学看護学部の小川久貴子です。
 2025年10月10日(金)、11日(土)に、新宿京王プラザホテルにてライブとオンデマンドのハイブリッドで開催することにしました。

 メインテーマは、「母性衛生が拓く母子の笑顔」でございます。 新型コロナウイルス感染症は昨年に感染症5類に移行しようやく平常の日々を取り戻しつつありますが、極暑や台風などのように気候変動なども著しく、これまでになく混迷した状況が続いております。このような中、母親たちは不安を抱えつつも、子どもの健やかな成長発達を願い、パートナーや取り巻く人々の支援も得て、懸命に子育てに取り組んでおります。

 本学術集会ではこのような母子のおかれている状況を鑑み、特別講演で周産期医療に関わるこれかのAI活用や妊娠と子宮頸がん、今どきの子育て、助産政策など旬な話題を提供していきたいと思います。そして、教育講演では、周産期に関わる遺伝子治療、ハイリスク妊娠、ハイリスク分娩、産科麻酔と助産ケア、胎児画像~画像診断のポイント~、産科医からみた分娩、助産師教育への共用試験導入など最新の母性衛生に関わる知見を提供します。

 そして、シンポジウムでは、海外における母子保健の動向を学びながら、国内の少子化が進む中、社会的ハイリスクなどで孤立して妊娠出産を迎えている若年妊婦支援の未来や計画外妊娠への支援、不妊症・不育症への支援、産前産後のケアなど母子に笑顔をもたらす支援を皆様と一緒に考えていきたいと思います。交流セッションでは、思春期の助産診断の開発やプレコンセプションケアの実際を会場の皆様とともに共有し、これからの分娩や助産学実習の在り方を一緒に考え、産後も母子に笑顔をもたらすような母乳育児支援や周産期メンタルヘルスについて語り合い、明日の臨床の場に還元して頂ければと願います。

 ハンズオン研修も設け、助産師外来での超音波画像診断を、会場でベテラン医師や助産師の指導や助言のもとで実際に体験してコツを学んで頂ければと思います。そして、市民公開講座では、イクメン・イクボスが拓く母子の笑顔というテーマで、社会全体が今後ますます母子に温かく優しく寄り添っていくことを目指す機会にして下さればと願っております。

 来秋、都心新宿の地で、多くの皆様とお会いできるのを楽しみにしております。
 是非、本学術集会へのご参加をお待ちしております。  

2024年10月吉日